キャップの夢、トニーの夢(アベンジャーズ3かいめー!)

すんごい長文になっちゃった。













キャップがスカーレットウィッチに見せられる「悪夢」、シャイニングで無人の大広間にお化けが一杯いた場面を連想させて大好きなんだけど、あの素晴らしい禍々しさをさて置くと、どうしてあれは「悪夢」なのか? という疑問が浮かぶ。そしてどうしてあそこにはペギー以外に知ってる人がいないのか?
「自分のせいで仲間が全滅、世界も滅びる」トニーや、「自分の力が世界を滅ぼす」ソー、過去のトラウマを見せられるブラック・ウィドウ、と、残りの三人の悪夢は分かりやすい。キャップの見た夢は「戦争は終わった、みんな家に帰れる、ペギーとダンスを踊る」だ。戦線離脱させる為のマインドコントロールだから見せるのが悪夢である必要はない、キャップの場合、「戦争は終わった、もう戦わなくていいんだよ」と呼びかけることが効果的だ、というならそうなんだけれど、それならもっとハッピーな幻を見せるだろう。どうしてあそこには、トミーリージョーンズや一緒に戦った仲間や、記憶の戻ったバッキーがいないのか?(役者を呼びきれなかったとか、そこは今は考えない事にする)戦争が終わって乱痴気騒ぎをしている人々の中で、彼は所在がない。そこでペギーが現れて「戦争は終わったの、みんなhomeに帰れる」と囁くけれど、その瞬間あっという間にキャップはこれがまやかしだというのが分かってしまう。まだダンスホールにいるけれど、もうそこには誰もいない。一瞬、「ペギーとダンスをしたかったな」というようにイメージするけれど、それは叶わなかったと分かっている人の想像だ。インセプションに出てきた「夢の中では回り続けるコマ」のように、一瞬で「これは夢だ」と悟らせるのがキャップにとって「戦争は終わった(終わってない)、みんなhomeに帰れる(自分の家はない)」という事実なのが大変可哀相で悲しい。前作の「この仕事を辞めたらどうする?」がまだ解決していないのだ。ラスト近くのキャップの「ここがhomeだ」という台詞と後ろに兵士のランニングのかけ声が聞こえる場面はアベンジャーズ1の場面を思い出して一瞬懐かしくなるけれど、よくよく考えるとあの時より今回はかなりネガティヴな意味に取れる。homeが、戦争状態にしかないのかキャップ。スカーレットウィッチに見せられた「戦争は終わった、(自分以外の)みんなはhomeに帰れる」がキャップにとって悪夢なのだとすると……と思うと、さあ恐くなってまいりました。シビルウォー、私はてっっっきり社長が闇落ちしてキャップと対立すんだとばかり思ってたんだよ、でももうそれは今回やったんだよな。トニーが「君だって普通の生活ができる」とキャップに言うの、なんだか泣けてきた。トニーはそこ、心配してんだぜスティーブ!!
インフィニティ・ウォーが終わったらキャップどうなっちゃうのかなあ。指輪物語のビルボは最後、エルフの国に行っちゃうじゃん、あんな感じでアズガルドにお世話になるのかなー。ヤダー! キャップには、iPhoneiPadを持ちつつ、現代文化をメモに取りながら生きて欲しいんだよー!!(じだんだじだんだ)


思ったよりキャップ語りが長くなっちゃった、トニーの夢のほうはあれですわ、アイアンマン3ってトニーの夢(っていうか作り話)だったのかな…って! そういう説を見てちょっと納得しちゃったので。プロフェッサーXが何で生き返ったのか全く説明されなかったフューチャー&パストもかくや、というスルーのされっぷりやったもんな!
トニーの妄想だとしたらあの90年代洋画テイストも納得だ。趣味か! 流れ着いた90年代で時が止まってる街でショタと出会う…って…趣味か!