耳飢え

安普請でおそらく壁の一部にエラい薄い部分があり、隣人のクシャミや電話の様子が丸わかり、という住環境にいるのですが、朝もはよから風邪ひいたとなりの女の「おかゆとか作ってくれるとかないのー」などという声色を誰が聞きたいか、クソ、ボケ、と思うも、怪談になったら確実に怖い描写をされるのは自分のほうである、という立場を「耳飢え」が好きだった小学生の俺に教えてやりたいがまたそれも怪談。